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原因不明の長引く痛み(慢性的な痛み)があるなら、こんなことも考えよう

 数日前、右の腰を痛めました。正確には右の仙腸関節捻挫だと思われるのですが、今ではその痛みも治まり、殿部の痛みが残っています。

原因不明の長引く痛み(慢性的な痛み)があるなら、こんなことも考えよう 左の図を見て下さい、真ん中の骨が仙骨、それを挟むように両サイドに位置するのが腸骨(寛骨)、そして仙骨と腸骨によってできるのが仙腸関節です。ですから私は、ここを捻挫したというわけです。
 そしてその痛みも今は治まり、殿部に痛みが残っている感じです。

 仙腸関節の捻挫については、悪い姿勢の結果として起きたと思われるのですが、殿部の痛みについては仙腸関節捻挫の代償として起きたと考えられます。

 人は体の何処かを痛めますと、そこに負担のかかりにくい姿勢(逃避姿勢)をとるのですが、こうした姿勢をとりますと、それによって過剰な負担が掛かるところができてしまいます。ですからこの筋肉の痛みもそうした結果として起きたと考えられます。

 またこの殿部の筋肉は仙腸関節を覆うように付着しているのですが、そのため捻挫した仙腸関節を安定(固定)させ、痛みの発生を抑えるために頑張った(強く収縮した)結果として痛みが起きたとも考えられるでしょう。

原因不明の長引く痛み(慢性的な痛み)があるなら、こんなことも考えよう あと、歩行などによって患部にストレスが掛かった時には、ズキッとした強い痛みが起きていたのですが、それに伴って殿部には、反射的に力が入っていたんですよね。ですからそうした結果として殿部の痛みが起きたとも言えると思います。

 とにかく、色々な考え方ができるわけですが、いま私の殿部には痛みがあります。もう少し具体的に言えば、歩行などによって右脚に体重が掛かったときに殿部から起きる、ズキッとした強い痛みがあります。

 こうした状態なんですが、現場で腰痛の患者様を診させていいただいてますと、結構多くおみえになります。最初の痛み(仙腸関節の捻挫)自体は割と早く治まるのに、その後に代償的な痛み残る方が。

 ではどうしてこうした事が起きてしまうのでしょうか?
 私はその原因として、脳へのインプットが考えられるかと思います。

 今回の場合で言えば、仙腸関節の痛みをきっかけに逃避姿勢をとったり、筋肉が反射的な収縮を起こしたり、もしかしたらそれは関節を安定させるための収縮だったかもしれませんが、とにかく通常(正常)ではない身体(筋肉)の使い方を強いられたわけで、その結果として、そうした筋肉の収縮パタンが脳に(身体に)インプットされたと考えられるのです。

 身体には状態を記憶する機能があります。例えば何かスポーツを始めたとしましょう。テニスでも陸上でも何でも良いのですが、そうしたものを上達しようとした時、その特異的なフォームを身に付けるために練習をすることだと思います。そして、初めはぎこちないであろうそのフォームを、何度も繰り返す内に身につけます。そして、それが自然にとれるようになった時、そのフォームが身体にインプットされたと考えます。

 まあこれは、そうしたフォームを苦労して身につけた感じになるのですが、そうした苦労をすることなく、身についてしまう場合もあります。それがそんな場合かといえば、例えば仕事中の姿勢だったり、歩き方だったり、今回で言う怪我などの代償としての身体(筋肉)の使い方だったりするわけです。

 ですから皆さんが何処かを痛め、その後痛みが継続しているですとか、痛めた覚えはないのに痛みがあって、それが継続しているということであれば、上記のようなことが起きている恐れもあるのです。

 もちろんそうしてインプットされた負の情報が、怪我などの改善に伴い修正されたなら、何ら問題はないのですが、今回のように残ってしまう場合は、治療が必要であることになります。

原因不明の長引く痛み(慢性的な痛み)があるなら、こんなことも考えよう こうした場合、私は筋肉の正しい使い方を再びインプットすることをお勧めします。そしてその方法としては、特に運動療法が有効であると考えます。
 
それこそ私の場合は、患部などに触れながら、または意識しながら問題となっている筋肉の運動を行う。こうした治療を行います。

 なかにはマッサージによって改善される方もおみえになりますが、この場合は押圧などに合わせて、患者様自身が問題となっている筋肉の伸びてゆく(ほぐれる)のを意識する必要があると思います。

 とにかく私達の身体には、何らかの原因により誤った筋肉の使い方がインプットされることがあり、それが痛みの原因になることがあります。そしてそうした場合、正しい使い方を再入力することにより、痛みが改善される。そんなことがあるというお話でした。
   

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