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腰痛などの改善を考えた場合、施術だけではなく本人の努力も必要

 少し私の話をしたいと思います。
 私はカイロプラクティックの専門学院を卒業して以降、その直営施術院にて来院される皆様の施術をしていました。
 具体的にいえば、まず主訴を確認し、そして問診から必要に応じた検査を行い、そうした情報から患者様の状態を判断し、それに合わせた施術を提供するという感じです。

腰痛などの改善を考えた場合、施術だけではなく本人の努力も必要  もちろんそれで多くの問題は解決できていましたし、自分の力で患者様の症状を改善できることに喜びも感じていたのですが、8年が過ぎた頃、私の考え方が変わる出来事がありました。
 それが何かといいますと、施術院で加圧トレーニングも提供することになったということです。

 まあ私には十年以上に渡り筋トレをしてきた経験と、母校でありますカイロプラクティックの専門学院で解剖学や運動学を教えていたこともあり、トレーニングの提供に戸惑うことはなかったのですが、とにかくそれが良い気付きになりました。

 加圧トレーニングのお客様は、それこそトレーニングを目的としてお越しになるのですが、中には頚部痛や腰痛といった不調を抱えて来店される方もみえました。

 まあこちらとしては、たとえお客様に痛みがあったとしても、加圧トレーニングでお越しいただいたわけですから、そうした問題を考慮したトレーニングを提供すれば良かったのですが、私としては自分が治療家であることもPRしたかったため、そうした症状をもってみえた方には、了解を得た上で、ちょっとした施術(背骨や骨盤の矯正など)と症状の改善を目的としたトレーニングを提供させていただくことにしたのでした。

 するとそうした人達の症状は、治療目的で来院された方たちよりも治りが早かったんですね。もちろん治療目的の方と比べたら、症状が軽かったというのもあるとは思うのですが、予後も良好だったわけで…。そこで思ったことが、治療に運動を取り入れた方が良いのではないか?ということでした。

 実際、慢性的な痛みの原因として運動不足はありますし、そうしたことを教えていたもの確かです。もちろん患者様に自宅でのエクササイズを提案することもあったわけですが、施術の中で運動を行うという考えは無かったんですよね。
 まあとにかく、そうしたことをきっかけに私は施術の中に必要に応じた運動を取り入れるようになったのでした。

 では施術に運動を取り入れたことにより何が変わったかといえば、これは私の感覚でしかありませんが、多くの方に症状の改善までにかかる期間の短縮があったように思います。そしてその理由としては、やはり患者様自身が施術中に動くということが大きく影響しているのではないでしょうか?

 患者様と話をさせていただきますと、いろいろなことを聞くことができます。痛みの原因はなにか?それはどのくらいで治るのか?動いたほうが良いと言われるけれど本当に動いて悪化はしないのか?痛みが治まるまで安静を貫いたほうが良いのではないか?
 そうした中にあるのは不安なんですよね。

 そして私は施術の中で患者様に必要に応じて動いていただくわけですが、そうして私がついて患者様に動いていただくことにより、患者様自身は「ここまで動いても良いんだ」とか「この痛みは大丈夫なんだ」ということを知ることができます。それが不安の解消から症状の改善につながっていると思わるのです。

 自分で動く(運動の)効果については他の記事にも書いたのですが、筋肉が使えることは痛みの軽減や改善につながりますし、運動によって得られるであろう精神的な効果もまた痛みを緩和してくれる可能性があります。(他の記事『運動の効果を考える・運動のすすめ』はこちら

腰痛などの改善を考えた場合、施術だけではなく本人の努力も必要  それこそ患者様の中には運動など一切されない方もみえます。それでも痛みが改善することはいくらでもあるのですが、早期改善ですとか再発を抑えることを考えますと、やはり運動を取り入れていただき体を動した方が良いでしょう。

 私は皆様に施術を提供させていただく立場ですので、「先生のお陰で治った」などと言われることは嬉しいのですが。ただ、少し厳しい言い方をすれば、今ある症状を本気で何とかしたいなら、患者様自身も症状の改善に対して、ちゃんと取り組む必要があると思うのです。

 もちろんそうした場合に、何をすべきかということについては専門的な知識が要りますので適当な事をやれとは言いませんが、なんであれ「自分の力で痛みを治すんだ」という気持ちをもつ必要はあると思います。
   

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