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慢性的な肩こりや腰痛を治療したいなら原因を叩け!

慢性的な肩こりや腰痛を治療したいなら原因を叩け!  みなさんは慢性的な肩こりや腰痛を抱え、整体やマッサージ、そして病院などを訪れたことはないでしょうか?もしそうしたところで治療を受け、一時的には症状が改善するも時間が経つとまた同じような問題が起きてくる、というのであれば、それはそうしたところで行われる治療が対症療法になっている恐れがあります。対症療法とは「表面的な症状の消失あるいは緩和を主目的とする治療法」を指すのですが、そんな感じです。

 まあ対症療法であれなんであれ、症状が一時的にでも改善するのであれば、たぶんそこで行われる処置は間違ってはいないと思います。もし間違っていたなら改善はしませんから。しかし問題は、「時間が経つとまた同様の症状が起きてくる」というところ。これは裏を返せば原因が取り除かれていないことを意味するのです。

 私は慢性的な肩こりや腰痛の相談を受けると、問診の段階で必ず「いつのタイミングで痛いのか」ということを確認させていただきます。仕事中に痛いのか、寝ている時に痛いのか、趣味で何かをしている時に痛いのか…。なぜかといえば、慢性的な肩こりや腰痛の場合、痛みが起きる環境に問題があることが多いからです。

 具体的に言うのであれば、仕事中に痛みがあるなら職場の環境、寝ている時に痛いなら寝ている環境、そして趣味で何かをしている時に痛いのであればその環境といった感じです。 もちろんそれら環境についても、その姿勢(体位)を中心に詳しくお伺いするのですが、どうしてそれを確認する必要があるのかといえば、もしそこに問題(慢性的な肩こりや腰痛)の原因が確認できたなら、それを叩く事こそが最も効果の高い治療となるからです。

慢性的な肩こりや腰痛を治療したいなら原因を叩け!  具体的な例を挙げてみましょう。ある夏の日、70代後半の女性が「寝ているときに起こる両下腿部の痛み」を主訴として来院されました。「痛みは2~3週間前から出たり出なかったりで、痛みのために目が覚めることがある」と言われるのです。その方は定期的に内科に通院してみえたため、そちらでも相談されたようですが、原因は分からないとのことでした。

 私は問診から触診、視診、そして整形学検査等を参考に色々と考えるのですが、結局辿り着いた答えは「冷え?」でした。その方はお休みになる時にワンピース?みたいな服を着られるようなんですが、とにかく膝より下が露出した状態なんですって。そのうえ朝までエアコンを20度設定でつけっぱなしにしてみえるとか。

 私は「エアコンの設定をもう少し高くして下さい」、そして「膝より下に何か一枚かけて下さい」なんてアドバイスさせていただいたのですが、それだけで症状は改善です。一週間後にご来院いただいた際には下肢痛で目が覚めることはなくなっていました。こんな感じです。(実際その方は、エアコンの設定を上げることはしてくださらなかったのですが、脚にバスタオルをかけて寝ることを実行してくださったようでした)

 まあこれは私の見立てが偶然当たったパタンかもしれませんが、それこそ患者様に何度も通っていただいて、しっかりお金を取りたいのであれば、そうしたことには目を向けずに対応した方が利口だとは思います。たとえば「◯◯さんは本当に身体が凝ってますね。これが痛みの原因です。私がしっかり対応しますので、定期的に通って下さい」。みたいな感じです。しかし、本当にその人を救ってあげたいのであれば、そうした問題が起こる原因を叩かなくてはいけないのではないでしょうか?

 さて、ここにはそうした原因を叩こうとしているイラストを載せてみました。綺麗事かもしれませんが、私は表面に見えた症状だけでなく、その後ろに隠れた原因にも目の向けられる治療家を目指したいと思います。
   

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