コンテンツ・メニュー
Wataraiの主張Wataraiの主張

加齢によって太りやすくなると言われるその理由

 「食事の量は増えていない、間食もしていないのに太ってきた」。そんな悩みをもっている方はみえないでしょうか? ここでは、そうなってしまう理由を説明させていただきます。

 みなさんは「基礎代謝基準値」という言葉を聞いたことはないでしょうか? 基礎代謝基準値とは体重1キログラム当たりで消費されるカロリーの目安を言います。
 下の図にはそれが示してあるのですが、左に並ぶ数字が基準値で、それが1-2歳の頃から20歳くらいまでの間にかけて急激に低下するのが分かるかと思います。

          加齢によって太りやすくなるその理由

 そろそろ分かりましたか? そう、この基礎代謝基準値の低下が太りやすくなる理由の一つになるのです。
 では次に、その基礎代謝基準値の低下がどうして太る原因になるのかを考えてみましょう。

 ここでポイントとなるのが「基礎代謝」。基礎代謝というのは「人が機械などに頼らず生命を維持するために必要な最低限のエネルギー量」を言うのですが、この基礎代謝量は基礎代謝基準値と体重が分かれば計算することができます。

 基礎代謝量(kcal/日)=基礎代謝基準値(kcal/体重kg/日)×体重(kg)

 たとえば上の図を参考に1-2歳の頃の基礎代謝基準値を60キロカロリーとしましょう。この頃の体重が仮に10キロだとすると、「基礎代謝基準値60×体重10キロ=600」。そお、この子の一日における基礎代謝量は600キロカロリーであることになります。

 では次に20歳の頃でも計算してみましょう。20歳の頃の基礎代謝基準値を24、体重を55キロとして計算すると「基礎代謝基準値24×体重55キロ=1320」。この場合、一日における基礎代謝量は1320キロカロリーであるということになります。

 どうですか?子供と大人で基礎代謝量を比較してみますと、子供の方が体重のわりに基礎代謝量が多いことが分かると思います。

 もっと分かり易くするために、1-2歳の頃の体重を先ほど計算した20歳の頃の体重55キロとして計算してみましょう。「基礎代謝基準値60×体重55=3300」。
 この計算で分かるのは、「もし20歳の頃に1-2歳の頃と同じ基礎代謝基準値があれば、それだけで一日に3300キロカロリーを基礎代謝として消費できる」ということなのです。すごいでしょ!?

加齢によって太りやすくなるその理由 まあ人は産まれて20歳くらいまでの間に大きく成長するのですが、その「20歳くらいまでの間にはとても多くのエネルギーが消費できる(必要になる)」ということなんでしょうね。

 でもこれは逆に「成長が終わったのなら、そこまでのエネルギーは要らなくなる」ということでもあるのです。

 ですから、あるていど体が出来上がってしまった後で、それまでと同じ量の食事を摂っていれば、太ってしまう恐れが多いにあるんですね。

 社会に出て、自由に使えるお金もできて、お酒を飲むことなんかも覚えたりして、もちろん美味しいものにも出会うでしょう。でもそれが太る原因になったりするわけで…。
 なんか悲しいですね。

 そういえば私のところにみえた方が「昔はどれだけ食べても太らなかった」、なんて言ってみえたのですが、きっと20歳くらいまでのことを言ってみえたんでしょうね。
   

→関連記事『体型は基本的に食べた量-使った量によって形成される』
関連記事『サルコペニアsarcopeniaとは何か?またそれが起きる理由を説明します』
→Wataraiの主張へ戻る

inserted by FC2 system